ギャグ(GAG)とは、かつてスズキが製造販売していた排気量50ccのオートバイである。


1986年に50ccでフルカウルを装備した車種としては他社より早く発売され、
ヤマハ・YSR50(1986年発売)やホンダ・NSR50(1987年発売)などの車種の先駆けとなった。
バックボーンフレームの車体に4ストロークエンジンを搭載し、フロントにディスクブレーキ、
リヤサスペンションにはモノクロスサスペンションを装備していた。
エンジン自体は同社のビジネスバイクであるバーディーからの流用であった。
エンジンの出力は5.2馬力で、後発の他社製品が2ストロークエンジンを搭載した車種が
7.2馬力であったのにくらべると非力であった。

サービスマニュアルによると
「GSX-R風のフルフェアリングを標準装備としたレプリカのミニサイズ、レジャーバイクで、
新しい需要をねらい、デザインにパロディ感覚を取り入れたファッションバイク」
とされ、キャッチフレーズは「遊びゴコロをフルカウル」とされた。
カタログでは「4タイプのキャラクター」として紹介されており、GSX-R風の「レプリカ」、
米軍機風の「バトルプレーン」、赤地に白文字のロゴをあしらった「ポップアート」、
「ピンクス」の4色のボディカラーが用意されていた。



●車体
営業機種記号:RB50
形式:A-LA41A
全長:1,540mm
全高:870mm
全幅:610mm
軸距:1,080mm
車両重量:34kg(前軸)、36kg(後軸)、70kg(計)
乗車定員:1名
最低地上高:115mm
●性能
燃料消費率:121.0km/リットル(30km/h巡航)
制動停止距離:3.0m(初速20km/h)
最小回転半径:2.5m
●原動機
原動機の寸法:280mm×440mm×340mm(長×幅×高・変速機を含む)
原動機の形式:A403
最高出力:5.2ps/7,000rpm
最大トルク:0.57kg-m/6,000rpm
総排気量:0.049リットル
方式:SOHC空冷4サイクルエンジン
点火方式:CDI式
カム駆動方式:チェーン式
内径×外径:39.0mm×41.8mm
圧縮比:10.3
圧縮圧力:13.0kg/700平方センチ・rpm
無負荷回転速度:1,600rpm
●燃料装置
燃料タンク容量:7リットル
燃料ろ過器形式:樹脂製網式
気化器形式:VM13
●電気装置
電圧:6V
点火装置形式:CDI式
点火時期:27BTD℃/1,700rpm
断続器形式:無接点式
点火プラグ:NGK - C6HA(純正)
蓄電池容量:6(10)Ah
充電発電機
 形式:交流式
 出力:6V-7.0A
 電圧電流調整器方式:サイリスタ式


●動力装置
クラッチ形式:湿式・多板・コイルスプリング
クラッチ操作方式:機械式
クラッチフェーシング
 寸法:100×83×2.0
 面積・枚数:19平方センチ×3枚
変速機形式:ハイカーコルク
変速機操作方式:常時噛合式
変速比
 1速:3.400
 2速:1.933
 3速:1.315
 4速:1.095
 5速:―
 6速:―
●制動装置
形式
 前輪:油圧式シングル・ディスク
 後輪:機械式リーディング・トレーリング
●緩衝装置
前輪
 懸架方式:テレスコピック・オレオ式
 ばね形式:コイルばね
後輪
 懸架方式:スイングアーム式
 ばね形式:コイルばね
●ショック・アブソーバ形式
 前輪:筒型単動式
 後輪:筒型複動式













GAGを紹介しているサイトを紹介します。
<ゼロハン名鑑>SUZUKI GAG(1986年) - webオートバイ
SUZUKIのZUZUKI GAG(LA41A)|系譜の外側 - バイクの系譜
Bike Bros. 絶版原付 スズキ GAG(1986)
【スズキ GAG(ギャグ)】本気半分・冗談半分!? 原付レーサーレプリカの元祖(1986年)/カスタムアーカイブ
スズキ・ギャグ - Wikipedia